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 - 2015.02.16 Mon

正月過ぎにベッドに入ってから急にお腹が痛くなってきた
息子たちが帰郷し連夜の暴飲暴食がたたったのだと、しばらく様子を見ていたが、一向に治まるどころか悪化していく。とうとう地元の総合病院へ救急で入り込み診断を受けた。最初CTを撮り、さらに造影剤を点滴し(最初からして欲しかった)、2度目のCTで虫垂炎が確認された。白血球数がそれほど多くなかったので痛み止めと抗生剤でちらして、深夜に帰宅。診察費は一夜で2万円を超えた。

地元病院では手術ができず、紹介状をもって浜田の医療センターへ。2年前にも患ったことから慢性化が疑われるので、思い切ってオペで虫垂を取ることを決断し、今(その時)は落ち着いていることから2週間後に入院することとした。

入院に備えて、シマムラとユニクロでパジャマと下着を新調!
ユニクロの通販でヒートテックが安くなる機会をねらいましたw


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当日、4人部屋に入居。窓際だったので少し嬉しかったけど、その隣が・・・
翌日が手術なので、下剤を飲み夕食は普通にとる。看護婦(師)さんが、お腹の毛を剃りに来る。陰部に近いので、男性としての反応を心配したが(微笑)すこぶる事務的に運び、コトなきを得る。主治医から手術の説明を受けた直後の21時に一斉に電灯が消え、就寝。

しかし夜中にすごい臭いがして眠れない。隣で脱糞の音が聞こえる。どうもポータブルの便器をベッドの横に置いて、用をたしているみたいだ。たぶん脚が不自由でトイレまで行けないのだろう。ここは病院なのでそのことを誰もせめることはできない。「本人が一番しんどいはず」と自分に言い聞かせるが、この鼻が曲がるような臭いを僕の生理が受けつけず、まんじりともせずに夜が明けた。
まあ、どうせ麻酔で寝るからいいかなんて・・・


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手術当日の朝
浣腸でお腹を空っぽにして、点滴を携えたままオペ室へ移動。そこで大歓迎の「接待」を受ける。聞いてもいないのに看護師から麻酔担当医が自己紹介をし、みんな絵にかいたようなニコニコ顔。まるで今から歓迎の飲み会でも始まるみたい。多分患者の不安を和らげようとしているのだろう。ベッドに寝かせられ、体をUの字に曲げて、脊髄に痛み止めの点滴針を刺す(いたくない)。麻酔薬は腕からの点滴で随時投入されている。看護師さんたちが目の前で話しかける満面の笑顔を眺めながら、突然、僕は気を失った

眠っている間に僕の体に行われたことは(たぶん)次のことだと思う。

①自発呼吸ができないので、気道となるチューブを口から食道まで挿管し、尿管も通す ②お腹に空気を入れて膨らませる ③ヘソの上下を2㎝、その下部と右側離れたところ2か所を5mm程度切開 ④ヘソから内視鏡(腹腔鏡)、他の2か所からマジックハンド(?)みたいなのを入れて、遠隔操作で ④虫垂に流れる血管を切断 ⑤虫垂と盲腸の間をチタン製ホッチキス(?)で封鎖し、虫垂を切断し取り出す ⑤腹圧を下げて、溶ける糸で縫合して終わり。(約1時間)

目が覚めたのは病院の個室
夢ひとつ見なかった。通常夜の睡眠は時間の経過を無意識下で刻んでいるものだが、全身麻酔は潜在意識も含めた多くの機能が停止し「死」に近い深い眠りだった。そこにあるのは何の猶予も酌量もない漆黒の闇と失われた時だけ。

擬似的な「死」から生還した安堵感なのか、覚醒しベッドで横たわっているときの「まどろみ」がすごく気持ちよかった。まるで草原の木陰で昼寝をしているみたいだ。風は柔らかく頬をなで、鳥のさえずりが遠くできこえる。麻酔がもたらす絶妙な弛緩のせいだろうけど、生まれてこの方こんな幸福感に浸った覚えはちょっとない。浮遊感…とはむしろ逆で、頭から足先までの肢体が麻痺し、全てを重力に身をゆだねる大地(ベッドですが)との一体感が心地よいのだ。

これがもし「臨死体験」と似たものであるのなら、生死の分かれ目にあるのは苦しみだけではないのかもしれない。まあ、軽々しく言うことではないけど‥

しかし、現実はすぐに襲いかかる。
その夜はおしっこが溜まって眠れない。背中から入れている痛み止めで膀胱を収縮させる筋肉が麻痺しているのだ。翌朝、看護婦(師)さんに訴えて、おちんちん(失礼)に管を入れてもらう。この際も前日と同様の懸念があったが、チクチクしてそれどころではなく、杞憂に終わりました(よかった)。
その後自立排尿・自立排便を試したが空振りが続き、やっと2~3日目にできるようになった。何度となく通ったトイレで「よっしゃ!」と小さく叫ぶ。普段の生活では気付きようがない、健康であることの有難さをかみしめる。


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話はもどるけど、麻酔から覚醒した直後に僕は執刀医にこう言ったらしい。
「取り出した虫垂を見せてください。」
先生も(たぶん不承不承)見せたらしいが、露とも覚えていない。

僕を苦しめたにっくき虫垂ではあるが、56年も共に生きてきた自分の体の一部だ。そもそも虫垂が悪いのではない。僕の不摂生が彼をして“悪(玉菌)の巣窟”におとしめたのだ。最後にちゃんと別れを言えただろうか…どこかに『虫垂供養塔』ってないのだろうか…置き土産にチタン製のホッチキス(支障はなくMRIもOK)を残し、虫垂くんは家主にその姿を最後までみせないまま去っていったのでした。

脊髄からの痛み止めが効いていて、オペによる執刀箇所の痛みは当初全く感じなかったが、器具を外して服薬に切り替えると、さすがに鈍痛が現れ、夜は座薬でしのぐ。そして手術後3日を経過した翌日に晴れて(でしたが)退院しました。

腹腔鏡による手術では標準的な日数らしい。
いわゆる「盲腸の手術」は開腹が一般的だったけど、今は体へのダメージが少ないこの腹腔鏡下オペが主流らしい(保存療法にて施術。急性は原則開腹)。メリットの方が多いが、欠点をあげれば高いスキルに特殊な器具、人数と手間を要するので手術費が高いことだ。
しかし、僕のようなスイマーにとって縫合跡が目立たないというのは個人的にありがたい。


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退院を目の前にした前日、3階から4階への病棟替えをお願いされ、引越をした。
3階は重篤な患者が多い。僕のようにある程度元気で、リハビリよろしく何度も廊下を行き来する者はスタッフや患者さんにとって正直うっとうしいだろう(その空気は感じてた)。行先は比較的元気な人用の病棟との説明だったが、その4階ははっきり言って「老人病棟」。やせ細った体を横たえ、ただ宙の一点をじっと見つめているお年寄りが廊下から垣間見られる。3階ではいくつかの部屋からうめき声が漏れ、生と死の格闘が繰り広げられていたのに対し、ここは人気が感じられないほど静寂そのものだ。
どっちのほうが天国か地獄かわからない。

病いと老い…人間の「負の部分」と日夜闘う病院のスタッフ、特に看護師さんの強い使命感と人間性には頭が下がる思いです。
浜田医療センターはスタッフの教育が徹底しており、上から目線ではなく、(大なり小なり負い目を感じている)患者に寄り添うような心遣いで接してもらい、僕にとってはとても快適な入院生活を送らせていただきました。

心から感謝します。
そして患者さんたちが一日も早く元気になられることを祈っています。


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